転職は会社を辞める前にするべき 5つの理由

これから転職活動を始めようとする人は、「先に会社を辞めてから始めるべきか」、「今の仕事を続けながら始めるべきか」の二択で迷っていないでしょうか。どちらが100%正しいと結論付けることはできませんが、後者の「会社を辞める前に転職活動を始める」が、タイミングとして一般的と言われます。ここではそう言われる5つの理由と、会社を辞めた後に転職するメリット・デメリットについてもご紹介します。

◆転職は計画的に進めることが重要

いつ転職活動を始めるかは、転職を成功させるために非常に重要な要素です。実際、リクナビNEXTによる転職経験者へのアンケートでは、「働きながら転職活動した」という人の割合が76%を占めている結果となっています。会社を辞めてから転職活動をした人は、18%に留まります。

参照:https://next.rikunabi.com/tenshokuknowhow/archives/7006/

さて、この76%の転職経験者は、なぜ仕事を辞める前から転職活動を始めたのでしょうか。それは、会社を辞める前にすることに、転職成功につながるいくつかのメリットがあるためです。

◆会社を辞める前にするべき理由 5つ

1.失敗した時の保険がある

会社を辞めていなければ、たとえ転職に失敗しても、仕事はあります。失敗した時に無職となるリスクを回避できる点は、会社を辞めた後に転職活動をする場合にはない、何よりのメリットでしょう。

2.生活費に余裕が持てる

会社を辞めてしまうと当然、給料がありません。家賃、食費、水道光熱費などの生活費の心配があると、転職活動に身が入りにくくなります。また転職活動には、交通費や宿泊費がかかる場合もあります。「転職活動の間は実家にお世話になる」、「半年分は余裕を持って暮らせる貯金がある」という場合以外は、辞める前に始めるのがベターです。

3.妥協せずに続けられる

仕事を続けていればお金に余裕があるため、転職先の条件に妥協せずに転職活動に取り組みやすくなります。反対に、給料がない、生活費に余裕がないという状態は焦りを生みやすく、妥協を生みやすくなります。もちろん100%自分の条件にマッチする企業はなかなか泣いたので、転職先を選ぶ際は、多少の妥協は必要です。しかし、「生活に余裕もないし、もうここでいいか」といった焦りによる妥協は、入社後に後悔を生んでしまう要因です。

4.慰留願いを断りやすい

転職先が決まってから退職の報告をすることは、上司や会社からの慰留願いを断りやすいメリットにもつながります。「次の転職先がもう決まっていますので」とハッキリ退職理由を伝えることができるので、無理に引き止められる心配がありません。また「一身上の都合により」といった曖昧な理由よりも、円満退職につながりやすくなります。

5.税金・保険の手続きが楽

税金や保険、年金などの事務的な手続きは意外と煩雑なものです。会社を先に辞めてしまうと、会社から関係書類をもらって市役所に行くなどする必要があります。しかし転職に伴う手続きの場合は、会社が行ってくれるので、負担が軽いメリットがあります。

◆会社を辞めた後の転職のメリット

「すでに退職願を出してしまった」、「会社を辞めてしまたった」という人もいるでしょう。ここまでは、「会社を辞める前に転職活動をした方がいい」という方向性で解説してきましたが、辞めてから始めるケースにもメリットがあります。

1つは、豊富な時間があることです。転職活動にかける時間に余裕があることで、履歴書作成や面接対策にゆとりを持って取り組むことができます。また応募企業との日程調整もしやすく、スムーズに選考が進む点もメリットでしょう。

ただし、スケジュールとメンタルの管理を怠ると、ダラダラと転職活動が続いてしまい、働くことへのモチベーションが下がる可能性があるので注意が必要です。まずは、「3ヶ月以内に決める」などと期間の目標を立てましょう。そこから逆算して、1週目は会社を探す・情報収集、2週目は応募・履歴書作成と面接対策、3週目は面接と履歴書作成・面接対策…といった具合に、計画を立てることが大切です。

もう1つは、応募先の企業に本気度をアピールできることです。すでに会社を辞めており背水の陣であるという状況を、“覚悟”としてアピールできれば、採用担当者に「本気でウチの会社に来たいんだな」と思ってもらいやすいです。「御社に入るために退職しました」と辞めたことをプラスに転換して、積極的に自己PRや志望動機に織り交ぜていきましょう。

◆自分の状況によって判断しよう

辞める前と後、どちらにもメリットとデメリットがあります。十分な生活費(貯金)があり転職先がほぼ決まっている人やスケジュール管理に自信がある人なら、先に辞めてから転職活動を始めてもリスクは少ないでしょう。反対に、貯金もなく、いろいろな業界・職種を調べながら転職活動を進めたい人は、辞める前に取り組むべきです。

転職活動開始のタイミングは、自分の状況を見極めて冷静に判断することが大切です。

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