船員になる為には?

東海大学 海洋学部にお邪魔してきました。

こんにちは。

突然ですが、この島国日本では、毎日多くの貨物が海外より運ばれてきています。
その貨物を運ぶ為に、様々は人たちが関わっている事をあなたは知っていましたか?
荷主・商社・オペレーター・船主・銀行・保険・代理店・港湾・水先案内人・船舶管理・マンニングなどなど…その他にもたくさんの関係者が1つの貨物、1度の航海に深く関わっています。
今回はそんな航海を現場で支える「船員」になる為にはどのような条件が必要なのか、東海大学海洋学部に突撃取材を申込みました。

船員とは?

さて、ここで本題に入る前に、船員とはどのような人たちを指すのか確認しておきましょう。
船員は船舶に乗り組んで海上で働く人々の総称です。船長と複数人の船員によって構成されており、大きく分けて甲板部(Deck)と機関部(Engine)と呼ばれる2つの役割に分かれています。

先生にお話を聞いてみました

ここからは、どのようにして、大海原で活躍する船員になれるのか、東海大学海洋学部 航海工学科航海学専攻 准教授 髙嶋先生にお話を伺いたいと思います。

記者「先生、本日はよろしくおねがします」

髙嶋先生「よろしくお願いします。」

記者「まず、航海工学科に入る学生さんはどのような人がいるのでしょうか?」

髙嶋先生「共通することは海が好きな事ですね。もちろん中には最初から船が好きな人もいますが、海の生物が好きだったり、小さい頃親と客船に乗った思い出からなど動機は様々です。」

記者「やはり地元の出身者が多いのでしょうか?」

髙嶋先生「いえ、それがほとんど県外出身者なんですよ。私も山に囲まれて育だったのですが、海に憧れこの大学で学びました。」

記者「なるほど。海に興味があれば、誰でも海洋学部の門を叩けるということですね。特別な技術や資格を高校生の頃から取得しないといけないと思っていましたので安心しました。」

髙嶋先生「そうなんです。誰にでもチャンスはあります!しかし、やりがいのある仕事の割には認知度が低い為、大学へ進学する際の選択肢に入っていないのが現状です。」

記者「確かに。私の周りにも1人も船員になった人はいませんね。将来的にSea Side Jobが、船員はこんな仕事で、こんな大きな仕事が出来るんだ!と広報出来るような媒体になりますね!!」

髙嶋先生「本当によろしくお願いしますよ(笑)」

記者「すいません、熱くなりすぎて話がそれてしまいましたが、質問に戻ります。それでは船員になるための条件を教えてください。」

髙嶋先生「船員の中でも、とくに職員と呼ばれる航海士や機関士になるためには、海技士免許が必要となります。乗船する船の大きさや、どのくらい遠くまで航海するかで必要な免許が異なります。東海大学では、外国に行く船舶に最低限必要な3級海技士(航海)の免許取得のための勉強や実習ができます。」

記者「4年後には船員の資格をGET出来るんですね。」

髙嶋先生「いえ、乗船実習がありますので、4年半の大学生活になります。」

記者「なるほど。少し一般の大学とは違うようですね。その中で、技術面やメンタル面が鍛えられ、本当の船員に近づいていくのですね。あっそういえば、東海大学は日本で唯一実習船を保有している大学ですよね?」

髙嶋先生「そうなんです。したがって、本学の学生達は修繕ドックに入ったり、他では経験できないような体験をする事が出来ます。」

記者「それは学生達にとって忘れられない経験になりますね。ところで、そんな実習を終え、実際に船員として就職する割合は何割ぐらいなのでしょうか?」

髙嶋先生「近年で言いますと、約8割は船員の道に進みます。外航志望の学生が多いのですが、内航商船の船員になる学生が多いです。」

記者「これは管理会社の立場なのでよく分かります。外航船への乗船は、コスト面から狭き門になっているのが現状の大きな問題です。。。早くも次が最後の質問になりますが、ずばり船員の最大の魅力はなんでしょうか?」

髙嶋先生「日本の物流を支えているという誇りです。もちろん、まだまだ陸上より給与が良い、活躍の場が世界規模、何十億の船を動かせるなど多くの魅力がありますが、根底にあるのは仕事への誇りです。やりがいがある仕事だからこそ、今後も船員の魅力を伝えていかなければなりません。」

記者「とても素晴らしい使命ですね。決して表舞台には出る事はありませんが、「船員」は私たちの生活の「当たり前」を作っているとても重要な仕事だとあらためて感じました。この素晴らしい仕事をもっと世の中に認知されるように努めたいですね。髙嶋先生、本日は大変貴重なお時間をありがとうございました!!」

まとめ

ずばり船員とは「海の上で誇りを持って働いている人たち」と言えます。
年齢制限はないとのことですので、チャンスは誰にでもあります。
少しでも興味を持った方は下記のHPも合わせてご覧下さい。

⇒東海大学海洋学部HPはこちら

この記事を読んで、少しでもこの業界に興味を持ってくれたら幸しい限りです。

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