ブラック企業イメージ

転職でブラック企業を見分けるには?ポイント5つ

◆ブラック企業の定義は?

「この会社がブラック企業かどうかわからない」という転職希望者の悩みは少なくありません。それは、そもそもブラック企業の定義が日本に存在しないからです。明確な定義がないため、中には明らかにブラック企業で働いているのに、気づかないまま毎日を過ごしている、という人もいます。

ただし、厚生労働省は以下のように、ブラック企業の特徴を簡単にまとめています。

1.労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す

2.賃金不払い残業やパワーハラスメントが横行するなど企業のコンプライアンスが低い

3.このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う

参照:https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/qa/roudousya/zenpan/q4.html

さらに、このような企業に入社してしまった場合、問題に応じて外部部関係機関や労働組合に相談することが有効な手段であることも説明されています。ただし、本来ならば、転職でブラック企業に入社すること自体を、避けなければなりません。

そのためには「ブラック企業を見分けるポイント」を知っておく必要があります。

◆ブラック企業を見分けるポイント 5つ

1.求人広告の掲載期間が長すぎる

求人広告は、企業が転職サイトの運営会社に依頼して、お金を払って掲載しています。採用が決まれば「この求人は掲載を終了しました」のようにメッセージが表示され、期限を過ぎると広告が表示されなくなります。

つまり、いつ見ても求人広告が掲載されているような企業には、人材が集まらない何かしらのマイナス要素がある、ということです。たとえば、離職率が高く新たに採用しても次々辞めてしまう、などです。

2.給料が異常に高い

給料が異常に高く設定されている企業にも、注意が必要です。給料とは通常、労働した成果への対価として支払われるものです。相場を大幅に超える給料を設定している場合、残業代がすでに上乗せされており長時間労働をさせる、インセンティブ(成果報酬)が上乗せされた金額を表示している、などの可能性があります。

ただし、スキルの高い優秀な人材を募集していて業務内容のレベルも高いものを求めているような企業(外資系に多い)の場合は、相場より高い給料であっても相応の設定となっています。

3.未経験者を積極的に採用している

転職希望者にとっては転職のハードルが下がるため、「未経験者歓迎」という条件は非常に魅力的に映るかもしれません。しかし考えてみると、転職者を募集する企業としては、経験者を採用したいというのが本音のはず。にも関わらず、未経験者を積極採用しているということは、「離職率が高い」、「条件が悪く人材が集まらない」、「業界では評判が良くないため経験者が集まらない」といったマイナスの理由があると考えられます。

4.口コミ・評価サイトの点数が低い

すべての企業が載っているわけではありませんが、企業の口コミ・評価サイトでは、たくさんの企業に対してリアルな意見が掲載されています。多くは、実際にその会社で働いた経験がある社員や面接を受けた人が書き込んでいるので、転職希望者にとっては大いに参考にできます。当然、そこでの評価が相対的に他の企業よりも低い企業は、ブラック企業の可能性があります。

5.面接官の応対が良くない

書類選考を通過して面接に臨む際、ブラック企業かどうか見極めるために必要な視点がいくつかあります。それが以下の3つです。

・求人広告(募集要項)と違う労働条件を提示される

・答えにくい質問ははぐらかす(残業代、有給、ハラスメントに関することなど)

・急いでいる雰囲気があり、即決で採用を決められる

これら3つに当てはまる数が多いほど、ブラック企業である可能性が高いと言えます。

ただし、わざわざこちらの印象を悪くする必要はないので、どんな面接官に対しても、初めから疑ってかかったり偉そうな態度をとるようなことはないよう気をつけましょう。

◆ブラック企業で働くリスク 

ブラック企業で働くことの一番のリスクは、低い給料でも自由な時間がなくなることでもなく、心身の健康を損なうことです。うつ病や適応障害といった精神疾患を患ってしまった場合、次の会社に転職するどころか、仕事そのものを続けること自体難しくなるリスクがあります。

「自分は大丈夫だろう」という考え方は捨て、自分の命を守るためにも、応募〜入社までにしっかりとリサーチすることが大切です。

◆注意していればブラック企業に入社するリスクは低い

ここまで、転職希望者の方の不安を増大させるような内容もありましたが、基本を押さえて注意していれば、実際にブラック企業に入社してしまうリスクは低いです。特に転職エージェントに依頼して活動する場合は、ブラック企業をすすめてくるケースはほとんどありません。ブラック企業を紹介してしまうことは、そのエージェントと会社の評判を貶めてしまうリスクがあるためです。

自分でリサーチする場合は、企業の特徴を1つ1つ見極めながら、ブラック企業の要素を探していきましょう。情報源の1つとして、ここで紹介した「ブラック企業を見分けるポイント」をぜひ参考にしてください。

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